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朝日税理士法人のブログを掲載します。

2015.03.30

【連結納税/第8回】連結納税の開始・加入に伴う欠損金額の取扱い

連結納税ブログ第8回では、連結納税の開始・加入に伴う欠損金額の取扱いについて解説します。

 

【1】連結納税における欠損金額の取扱い

 税務上の赤字(欠損金額)が生じた場合には、その後9年以内に生じた利益(所得金額)と相殺することができることとされており、これを繰越控除制度といいます。これは、法人税の計算が事業年度ごとに行われることから、損失の切り捨てによる税負担を軽減するため、一定期間内の損益を通算できることとしたものです。

 この制度は、連結納税を採用している場合にも適用があり、連結納税の期間中に生じた欠損金額(連結欠損金額)について、単体納税と同様に9年間の繰越控除が認められています。

【2】連結納税の開始・加入に伴う欠損金額の取扱い

 連結納税の開始・加入により、連結親法人と連結子法人は一体のものとして法人税の計算を行うことになります。これにより、連結前の欠損金額は原則として消滅することとなりますが、連結納税開始前に生じた欠損金額で一定のものは、特例的に連結納税に持ち込むことができることとされています。特例的な取扱いのある主な欠損金額は、次のとおりです。

(1)連結親法人の連結納税開始前9年以内に生じた欠損金額

(2)親法人による完全支配関係が長期間(5年間)継続している子法人の連結納税開始前9年以内に生じた欠損金額等

【3】子法人の欠損金額の利用制限

連結納税開始前の欠損金額を連結納税に持ち込むことで、グループ全体の納税額を減少させることが可能となりますが、子法人の欠損金額の繰越控除については一定の制限があることに注意が必要です。

具体的には、子法人の連結納税開始前9年以内に生じた欠損金額は、その子法人の個別所得金額としか相殺することができません。子法人の欠損金額の利用を目的として連結納税を採用したとしても、その子法人に黒字化の見込みがなければ、結果として採用のメリットがないことになります。

【4】参考

従来、子法人の欠損金額は連結納税の開始にあたり、原則として切り捨てられることとなっていました。しかし、これが連結納税採用の阻害要因となっているとの指摘もあり、平成22年度の税制改正で要件が緩和され、現在に至っています。

 

以上

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