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2013.07.24

オフショア開発と源泉所得税

近年、ソフトウェアの開発を海外で行う事例が大変多くなってきています。特に人件費の安い東南アジア諸国にコストメリットを求めて現地に開発子会社を設ける事例が多く見受けられます。

 

東南アジア各国も投資奨励恩典を設けて先進諸国の投資を受け入れる体制を整えているため、進出企業にとっては、進出後何年かは法人税の免税等の恩典を受けられるなどのメリットを享受できる場合もあり、投資のしやすい環境が整えられています。

 

そのように投資メリットのある東南アジア諸国に対して進出する企業において、投資にあたり事前に検討が必要にもかかわらず、意外と見過ごされているのが源泉所得税の問題です。

 

ソフトウェアはプログラムの著作物として著作権法上保護されています。

ソフトウェアの開発を海外子会社に委託する場合には、その委託業務の内容によってはソフトウェアの開発委託業務が著作権の譲渡と認定されて日本で源泉所得税が課税される可能性があります。

 

非居住者又は外国法人に対して著作権の譲渡をした場合には、国内法上は20%の源泉所得税が課税されます。進出国が日本と租税条約を締結している場合には、締結された租税条約の条項により税率軽減又は免税になる場合があります。

 

日本で課税された源泉所得税は、租税条約の締結国でれば現地で課税される法人税から外国税額控除として控除して二重課税を排除する等の措置が設けられているのが一般的です。

 

ところが上記のように外国子会社が投資奨励恩典により法人税の免税を受けている場合には、外国税額控除制度が設けられていたとしても、現地で法人税が課税されないため、日本で課税された源泉所得税を取り戻すことができません。せっかくの投資奨励による税制上のメリットを十分享受できない事態が生じることになります。

 

海外に進出する場合には、現地の税制はもちろん、進出後に日本の親会社との取引によって、どのような課税関係が生じるかについても十分注意を払って事前に検討することが重要になってきます。

 

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