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朝日税理士法人のブログを掲載します。

2017.06.28

【連結納税/第24回】連結納税導入による実効税率への影響について

 今回は実効税率の観点から連結納税について考えてみようと思います。

まず、日本の外形標準適用法人の平成29年度の法定実効税率は29.97%と、世界各国の中ではやや高水準という状況です。(図1)

(図1)法定実効税率の国際比較

 renketsublog_20170601

出典:財務省HP

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/084.htm(H29.6.7時点)

 

次に、法定実効税率と実際の実効税率(利益に対する税負担率)を見てみると(図2)、日本は世界各国の中でも飛び抜けて高水準と言えます。

 (図2)法定実効税率と実際の実効税率の比較(2006年から2009年の平均値)

国名

法定実効税率(%)

実際の税負担率(%)

差異(%)

日本

39.54

38.80

-0.74

アメリカ

39.10

27.70

-11.40

イギリス

28.00

23.60

-4.40

メキシコ

28.00

27.20

-0.80

ギリシャ

25.00

25.20

0.02

韓国

24.20

24.30

0.10

ポーランド

19.00

19.40

-0.40

出典:プライスウォーターハウスクーパース「国際税務」2011年11月号国際税務研究会P102

 

要因として、国際的・経済的二重課税が排除しきれていないなども考えられますが、連結グループ内の黒字と赤字の相殺が出来ていない事や、連結グループ内の欠損金が切り捨てられてしまっている事も考えられます。

連結納税制度の効果として、グループ内の黒字と赤字の相殺や、連結後(一部連結前)の繰越欠損金も連結グループで有効に活用できる事があります。
因みに、「平成27事務年度 法人税等の申告(課税)事績の概要」(国税庁)によると、非連結法人の欠損(赤字)法人割合は67.9%、連結法人の欠損法人割合は39.3%と大きな差があり、連結納税制度による黒字と赤字の相殺や繰越欠損金を活用出来ている結果だと考えられます。

さらに、平成27年度の連結法人の個別所得金額は122,203億円、連結の申告所得金額は103,341億円のため、個別から連結により18,862億円の所得減、つまり課税対象の所得金額の15.4%が圧縮されている計算になります。

 renketsublog_20170602

以上の事から、実効税率に関するタックスプランニングの一つとして、連結納税の検討も有効な手段になり得るので、一度検討されてみてはいかがでしょうか。導入に関しては様々な注意点があるので、当ブログの他の回も参考にしてみて下さい。

以上

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