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朝日税理士法人のブログを掲載します。

2013.10.25

みなし国外関連取引とは ~非関連者との取引でも移転価格税制が適用されることがある~

 日本の会社が、商社を通して海外現地法人に製品を輸出している場合、取引の相手は商社なので移転価格税制の適用はないと考えてよいのでしょうか?

 

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■制度の考え方

 もともと移転価格税制は法人による国外関連取引を対象とするものであり、法人と個人との取引や法人と非関連者との取引は原則として適用対象外です。しかし、法人とその国外関連者の間に形式的な第三者が介在している場合、もしこれらの間の取引に移転価格税制の適用が無いとすると国外関連者と直接取引を行う者との間で課税上の不公平が生じ、さらには課税回避手段として用いられるおそれがある、と考えられています。

 そこで、法人が国外関連者との取引を非関連者(当該法人の他の国外関連者および当該国外関連者と特殊の関係のある内国法人以外の者)を通じて行っている場合、当該法人と当該非関連者との取引は当該法人の国外関連取引とみなされ(みなし国外関連取引)、移転価格税制が適用されることになっています。

 

■国外関連取引とみなされる取引

 法人が非関連者を通じて国外関連者と取引しているとき、当該非関連者との取引内容等が法人・国外関連者間で実質的に決定されている場合は、当該取引が「みなし国外関連取引」とされます。そのような場合として租税特別措置法(施行令)は次の二つを定めています。

 

①法人と非関連者との間の取引の対象資産が国外関連者に販売等(販売、譲渡、貸付、提供)されることが当該取引を行った時に契約その他により予め定まっている場合で、かつ、当該販売等に係る対価の額が法人・国外関連者間で実質的に決定されていると認められる場合。

②国外関連者と非関連者との間の取引の対象資産が法人に販売等されることが当該取引を行った時に契約その他により予め定まっている場合で、かつ、当該販売等に係る対価の額が法人・国外関連者間で実質的に決定されていると認められる場合。

 

 したがって、例えば冒頭のように日本の会社が商社を通して海外現地法人に製品を輸出している場合でも、もともと海外現地法人と取引することが決まっていて、その価格が日本の会社と海外現地法人で決定されているならば、移転価格税制の適用がありますので注意すべきです。

 

以 上

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